153の切り順が示す意味[Mリーグ]

麻雀界では最近Mリーグが始まった。
だいたい19時~23時に放送していて、夜暇なときはよく視聴している。

そこで小林剛プロが153(3は手出し)の順に牌を切っていた。

ん?と、この打牌に少し違和感を覚えた。
いや、違和感とはちょっと違うかもしれない。
こっちのほうが得なんだろうか、という単純な疑問である。

通常153の切り順で3が手出しの場合、
手出しした人の手牌構成は以下のケースが考えられる。

ケース1. 345順子に3を引いてきて3の空切り
ケース2. 345順子に6を引いてきての振り替わり
ケース3. 333と暗刻からの3一枚落とし

まあ実際にはもっとレアケースがあるだろう。
それはそれとして、これらのケースが実戦でよくみられる。

小林プロの切り順はケース1に該当する。

345のメンツが確定しているなら、3を引いてきてわざわざ3を手出しするのは345のメンツがバレやすくなるので通常はそのような手出しはしない。(対子系の手牌ではない、三色があるなら345付近などの情報がもれる)
手牌読みを入れてくるMリーグの選手が相手ならなおさらだ。

しかし、例外的に3を手出ししたほうがよいケースも存在する。
それは最終的な待ちが6か9になるときである。

さきほど345に3を引いてきてわざわざ3を切るようなことは通常しないと述べた。
それは逆説的に、通常153の切り順で3が手出しの場合、345に6を引いてきて3を切ったパターンが圧倒的に多いということである。(ケース3は333の暗刻がある前提なので、牌の組み合わせ上発生しづらい)

153の切り順で3が手出しの場合、456を手牌に持っている可能性が高いとわかると同色の6や9では当たりづらくなる。両面だと45678であり3がフリテンにあたるからだ。片割れ9のシャンポン待ちはありうるが、6のシャンポンの可能性はひくいだろう。(334566とあった場合、最終的にシャンポン待ちにしたときにあがりやすくするため6を切て片割れ3のシャンポン待ちを残すケースが多い)

153の切り順で3が手出し→456を持ってるっぽく見える
→69で当たりづらそう→他家から出アガリが見込める、という寸法である。

・・・と、ここまでの話なら小林プロの打牌になにも違和感など覚えないのだ。
だが、このときのドラが3なのである。
こうなると頭が痛い。

ドラが3で3456から3を切るケースはかなり考えづらい。例えば456の三色が確定するとかだろうか。
むしろケース3の333と暗刻からの3一枚落とし,のほうがあり得そうな気さえしてくる。
他家からは相当違和感があるはずで、私の場合はすごく作為的な印象を受けたのだ。

いかにも345のメンツを持っていて69は当たりづらいよとアピールが過ぎるんじゃないか、と。逆に69待ちが透けるんじゃないか、と。

正直、この場合手出しするのがいいのかツモ切ったほうがいいのかどっちかは結論づけられなかった。たんに考えすぎという気もする。

ただ、34578に3を引いてきたら一応3を手出ししとけばOKだろうと思っており、こういうどちらが良いかわからないケースもあるんだなと印象深かったので記事にしてみた。

フリーの実戦だと、とりあえず手出ししてそうだ。
まあ、ほぼだれも見てないんでひとり相撲が関の山だが。